Suzuka Solar car Race 99

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ソーラーカーレース鈴鹿 '99



98-8-6 予選

ドナドナ、ドーナー...
今年の鈴鹿ソーラーカーは、3台体制の参戦です。 ハコシャの2台は、陸送屋さんに頼んで新車輸送に紛れこんで 運ばれてきました。 新車のオデッセイやインスパイヤにまぎれて、10年モノの 2台が載っているのが非常に変な感じです。
98eはレーサーなので、この積載に積むわけにいかず、 私がローダーに積んで一人ではるばる鈴鹿まで トラック運転手の役をやるはめになりました。
鈴鹿パドックにて
ここからが本番です。というのも、プレリュードは電気配線が 終わっていない。ということは、一度も走ったことがないのです。 しかし、車検までには完成させねば。 こんな状況で、コントローラーの配線をし、 電動ドリルでボンネットピンをつけるなど、「パドックでつくる」 現地製作の電気自動車ができがるのです。
各部で作業中。
なにしろ、「本当に、一度も走っていない」プレリュードを 車検までに作り上げて、本当に鈴鹿を走れるのだろうか。 みんな必死です。 EV86だって、レースの3日前には出来上がっていました。 それを超える、今回の状況。 こんなナメたチームは他にありませんね。 APS500フェニックスでは、高校生がパドックで 現地製作しているというのがありましたが。
今回のプレリュードのドライバー・眞貝くん。
気合は十分。 でも、走れるのかぁー。
という間に、どうにかプレリュード完成。 車検も「電池ケースはキレイだな」という声もでて、 問題無しの合格。 こちら側からみると完全に「問題なし」というわけでは なかったけど、とにかく走れるというのがうれしい。
ということで、ストッククラス揃い踏み。
前列は、ビッツを除いて古顔の3台。 といっても、ビッツはパナソニックEVエナジーの プロフェッショナルチームなので、去年のスターレット が新型車になったということ。
我がチームも、他のチームに言わせると「清水ワークス」 ということにはなっているんですけど、まだ鈴鹿で 「完走した」こともない...というので、 今年の目標は、3台もあれば完走できるだろうという 数打ちゃあたる作戦。
「プロジェクトμ」の協賛をいただいて、ブレーキパッドを供給 してもらったので、今回の3台の車には車名に全部「μ」がつきました。 プレリュードは、「μ作」(μ策)。 パッド交換もする暇がなかったので、パドックで交換。
フリー走行&予選。
電気自動車クラスは2日間のレースになったので、 金曜日に予選、土曜日に決勝となります。 86も元気に予選を走っていたのですが、こちらは充電不足で 本領を発揮する前にとまってしまいました。
それにしても、前を走るビッツは速い。
ちゃんと走っているプレリュード「μ作」
日本に現存する電気自動車のなかで、もっとも走行音のうるさい 自動車と言ってよいでしょう。 というのも、平歯車のギアボックスなので、このギアの音が ものすごい。 電気自動車は静かだという常識を打ち破る車です。 なんといっても、最終コーナーへ入ってくる前に、帰ってきたのが 分かるのはこの「μ作」だけです。
今年の新顔「ミラージュEVolution」
三菱の自動車整備の専門学校のチームですが、ミラージュに ランエボの顔がついています。 ミラージュもランサーも同じなんですね。 そういえば、ランエボ顔のリベロに出会ったこともあります。 「ランエボだ、こりゃ先に行かそう」と思って道を譲ったら、 何のことはないリベロだったんです。
予選終了
EV86は、電池切れで今一つの成績。 逆に、走れるのかが心配だったプレリュード「μ作」の方が 思いがけずよい成績。 ツインモーターのシンプルさと、ギアの騒々しさいう点では、 どこにも負けない車なんです。
オープンクラスの予選
去年の鈴鹿では数々のトラブルを抱え、オフィシャルの ご好意でグリッドには並べられたものの、結局走れず じまいの悔しい思いをしましたから、その念を晴らすべく 98eの再登場です。
力作の段ボールカウルは、どうでしょうか? 段ボールだけに、どうしても平面が多くなってしまい最近の レースカーとは違う趣きになっていますが、なかなかどうして、 シルエットは格好いいのです。 下手な曲面をつけるよりは、おそらく空力もよいでしょう。 タイヤを隠すフェンダーをつけるだけでも、Cd値は断然改善 されているはずです。
もちろん98eは、わがチームのエースドライバー・本田君のドライブです。
オープンクラスでは、下手をすれば死ぬ可能性がストッククラスより ずっと高いですから、自分で作った車に自分で責任を取ってもらうという 意味もあります。
快調に走る98e
オープンクラスは、出走台数が減ってしまい3台になってしまいました。 東京R&Dの「ZERO-1」を打倒することを目標に作ってきましたが、 さすがにFJ1600とF3000ではシャシーの性能が違いすぎて、予選でも 届かず。 モーターはどちらも交流。 出力がZERO-1/100kWに対して、98eは100馬力ですから、 30馬力ぐらいの差。 車重はこちらの方が軽いはずなんですが。

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HTML by Shiro Matsugara